【初心者さん向け!演目ざっくり紹介】7月歌舞伎座「七月大歌舞伎」公演
皆様こんにちは。
皆さまの歌舞伎観劇の第一歩をサポートする「歌舞伎はじめてガイド」。
歌舞伎を観てみたいけれど、どこから情報を得れば良いのかわからない…歌舞伎の演目名がずらっと並んでいても、どんな内容なのかがわからなくて困る!・・・そんな初心者さん向けの「演目ざっくり紹介」、こちらは7月歌舞伎座編です。
7月は歌舞伎を初めて観るという皆様にもお勧めしたい演目がずらりと並びました!
さっそくご紹介していきたいと思います。
《第一部の演目》『當世流小栗判官』
こちらの演目『當世流小栗判官』は、チラシにも「宙乗り相勤め申し候」とある通り、宙乗りという歌舞伎のダイナミックな演出が観られる演目です。しかも「市川猿之助 市川笑也 天馬にて…」天馬にて…?そうなんです、ただの宙乗りではなく、「馬に乗って」宙乗り、しかも二人乗りで!!
市川猿之助さん演じる颯爽とした出で立ちのお殿様・小栗判官と、市川笑也さん演じる美しいお姫様・照手姫のカップルが共に宙に飛んでいく姿の尊さといったら…!ぜひ見ていただきたい演出です。
この演目は、いまの猿之助さんの伯父様にあたる三代目の猿之助さんが、古典の演目を発掘して昭和58年に新たに構成して上演したものです。古典の歌舞伎の重厚さを持ちながら、現代の私たちにもわかりやすいようにストーリーなども工夫されています。つまり、はじめての方も観やすい!
主演の猿之助さんをはじめ、坂東巳之助さんや尾上右近さんという注目の若手俳優たちが、一人二役演じるのも見ごたえがあって楽しいところです。
《第二部の演目》『夏祭浪花鑑』『雪月花三景』
第二部は、先日、十三代目市川團十郎襲名披露公演が発表された、話題の市川海老蔵さん出演です。
『夏祭浪花鑑』は、タイトルに「夏祭」そして「浪花」とある通り、夏祭りの季節、舞台は大阪。
海老蔵さん演じる主人公の団七九郎兵衛、最初は牢屋から出てきたばかりの髪も髭も伸び放題の状態で登場するのでびっくりすると思いますが、次の瞬間ではすっきりとした男前に変化して出てきます!団七は、男気あふれる格好良さが際立つ役です。のちにバディを組む一寸徳兵衛(演じるのは市川右團次さん)と対峙する場面は、夏の爽快感を感じる格好よさ。
あと、この演目で有名なシーンといえば、「泥」が出てくる場面。俳優さんの衣裳も身体も泥だらけになって、そこまでやるのか…!と客を驚かせるような、歌舞伎の演出の豪快さを感じます。一度は観てほしい、夏芝居の定番・人気演目です。
ふたつめの『雪月花三景』。こちらは、舞踊仕立ての演目です。
いまや大人気の海老蔵さんのお子様たち、ぼたんちゃんと堀越勸玄くんが胡蝶の精で出演します。ひらひらと舞う胡蝶の精・・・想像するだけでもう可愛いです。舞踊劇ははじめて観るには少し難しいかもしれませんが、そこはイヤホンガイドがばっちりとサポートしますのでご安心を。
☆はじめてガイド【服装・持ち物編】のコーディネート例でご紹介したのが『夏祭浪花鑑』にちなんだ演目コーデでした!
《第三部の演目》『風の谷のナウシカ』
言わずと知れたスタジオジブリのあの「ナウシカ」が歌舞伎になった!ということで2019年に新橋演舞場で上演されて話題を呼んだ新作歌舞伎『風の谷のナウシカ』。歌舞伎座に初登場!です。
アニメーション映画になっているのは、実は原作漫画「風の谷のナウシカ」の前半部分。2019年の新作歌舞伎では、原作のラストまでの壮大な物語を一日がかりで上演するという、「それ、可能なの???」と思うような挑戦が、蓋をあけてみれば大評判を呼んでいました。
新作とはいえ、古典歌舞伎の手法もふんだんに使われていて、歌舞伎舞踊を取り入れた場面などもたくさん。原作の世界観をこんなにも表現できて、さらにきちんと歌舞伎でもある…!という、素敵な異ジャンル融合を成功させた「ナウシカ歌舞伎」。一見の価値ありです!
今回は、クシャナにスポットを当てた物語が展開する予定ということで、映画や原作のクシャナファンは必見…!
以上、7月演目のざっくり紹介でした。
皆様の「歌舞伎はじめ」に、少しでも参考になりますように!(編集A)
☆歌舞伎好き社員・藤之森のトークでも、7月歌舞伎座のおすすめポイントをお話ししています!こちらもぜひお聴きください!
★歌舞伎座の7月公演情報はこちらから↓↓↓
☆イヤホンガイドはオンラインストア「耳寄屋」での事前予約が便利です!演目Web講座つきのセットもお得に販売中!