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【初心者さん向け!演目ざっくり紹介】6月歌舞伎座「六月大歌舞伎」公演

皆様こんにちは。
皆さまの歌舞伎観劇の第一歩をサポートする「歌舞伎はじめてガイド」

歌舞伎を観てみたいけれど、どこから情報を得れば良いのかわからない…歌舞伎の演目名がずらっと並んでいても、どんな内容なのかがわからなくて困る!・・・そんな初心者さん向けの「演目ざっくり紹介」、こちらは2023年6月歌舞伎座編です。

6月歌舞伎座チラシ

6月の歌舞伎座は歌舞伎の古典の名作が観られる楽しみなラインアップ…!さっそく、演目についてご紹介していきたいと思います。

 

※6月は、昼の部(11:00~)/夜の部(16:00~)の2部制です。

 

《昼の部の演目》『傾城反魂香』『児雷也』『扇獅子』

まずは、『傾城反魂香』
主人公の浮世又平の職業は絵師(絵描き)。大津絵と呼ばれるおみやげ用の絵を描いて、それを売って暮らしています。又平はしゃべるのが苦手ですが、妻のおとくは逆におしゃべり。仲の良い夫婦の愛に胸を打たれるお芝居で、何度も上演されている人気作品です。

今回はよく上演される人気場面に加えて、その後日談まで上演される貴重な機会。めったに上演されない場面なので、私もこの「浮世又平住家の場」というのは観たことがありませんが、又平が描いた絵から色々なものが飛び出てくるという奇跡が起こる場面とのこと。配役に、「大津絵の鯰」とか「大津絵の奴」という役がありますが、どんな風に出てくるのか・・・又平が描く絵の力が巻き起こすファンタジー、想像するだけで面白そうです。

次は『児雷也』
児雷也というのは、盗賊の名前。この児雷也さんは、なんと蝦蟇(ガマ)の妖術が使えます。そこへ、綱手というなめくじの妖術使いも現れて、登場人物たちは、暗闇で探り合いになります。それ以外のあら筋は、ほとんどありません。
派手な衣裳だったり、見得のポーズで決まったり、蝦蟇が出てきたり、・・・起承転結がある物語とは違う魅力があるという、ほかの演劇にはない歌舞伎らしい豪快さ。見ているだけで楽しい一幕。
ちなみに、「じらいや」と「つなで」にピンときた漫画アニメファンの方・・・はい、NARUTOに登場するキャラクターの元ネタは、ここから来ていると思われます!

最後に、『扇獅子』
こちらは、舞踊の演目です。江戸時代の雰囲気を感じる古風な踊りで、美しい芸者さんたちがたくさん出てきます。タイトルに「獅子」というのが入っていますが、獅子の毛振りをするような迫力ある踊りとは違って、獅子の飾りのようなものを頭につけて踊ります。華やかな女方の踊りを堪能して、明るい気分で家路につけるという、ラストにぴったりの演目


 

《夜の部の演目》『義経千本桜』

夜の部で上演されるのは、『義経千本桜』
歌舞伎の数ある有名演目の中でもとくに有名な「三大名作」と呼ばれるもののひとつが、この『義経千本桜』です。

有名演目で、江戸時代から上演され続けている作品ということは、「おもしろさは保証付き」の演目ということ。古典歌舞伎のスタンダード演目として、一見の価値あり!

今回はその中でも、後半部分にあたる4場面の上演です。
・・・え?後半しか上演しないの?前半の内容を知らないから楽しめないんじゃないか?・・・そう思われたかもしれません。
もちろん物語は今回上演されない部分から続いてはいるのですが、各場面ごとでも独立して楽しめるようになっています。ご安心ください。

名作と呼ばれるだけあって、作品の中に見どころや名場面がいくつもあります。
例えば、今回上演される場面のみどころを少しずつご案内すると・・・
『木の実』→このあとの場面に繋がるプロローグ。主人公(権太)のキャラにご注目。
『小金吾討死』→華やかな立ち廻りあり!
『すし屋』→町人の親子のドラマ。キーアイテムは「すし桶」?
『川連法眼館』→動物(狐)が出てくるファンタジー。大団円。

あらすじはここで詳しく説明してもちょっと伝わりきらないかなと思いますが、「イヤホンガイド」の解説者が耳元で解説サポートしますのでぜひご活用を・・・(※宣伝です)


☆歌舞伎好き社員・藤之森のトークでも、『義経千本桜』についてお話ししています。とくにおススメは・・・?こちらもチェックしてください。

 

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以上、6月演目のざっくり紹介でした。
皆様の「歌舞伎はじめ」に、少しでも参考になりますように!(編集A)


★歌舞伎座の6月公演情報はこちらから↓↓↓


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