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【初心者さん向け!演目ざっくり紹介】11月歌舞伎座「吉例顔見世大歌舞伎」公演

皆様こんにちは。
皆さまの歌舞伎観劇の第一歩をサポートする「歌舞伎はじめてガイド」

歌舞伎を観てみたいけれど、どこから情報を得れば良いのかわからない・・・歌舞伎の演目名がずらっと並んでいても、どんな内容なのかがわからなくて困る!・・・そんな初心者さん向けの「演目ざっくり紹介」、こちらは2023年11月歌舞伎座編です。

11月歌舞伎座チラシ

 

11月の歌舞伎座も、二部制(昼の部11:00~/夜の部16:30~)。
昼と夜で、がらりと演目の雰囲気が変わります。

では、さっそく、演目についてご紹介していきたいと思います。


《昼の部の演目》『マハーバーラタ戦記』

昼の部は、『マハーバーラタ戦記』。

インドの一大叙事詩「マハーバーラタ」を歌舞伎化した作品で、2017年10月に新作歌舞伎として上演されました。「もう一度観たい」という声もたくさんあった人気作品で、今回、満を持しての再演です。

原作の「マハーバーラタ」のスケールの大きさ(なんといっても”神々”も出てくるお話ですので・・・)はそのままに、豪華絢爛な舞台として表現された世界観に圧倒されます。美術とか、衣裳もすごいです。とくに衣裳は、いわゆる歌舞伎の衣裳とはまた違った豪華さで、かなり話題になりました。この世界観を一度は体感して頂きたいです!

神様が出てくるお話といっても、物語では、登場人物たちの人間らしい葛藤などが描かれていて、心に響くストーリーにもなっています。
ナウシカ歌舞伎やファイナルファンタジー歌舞伎も手掛けた尾上菊之助さんが中心となって作られる舞台。菊之助さんの新作歌舞伎は、歌舞伎の手法を使いながら、斬新な舞台を魅せてくれます。FF歌舞伎で興味を持ったという方にもおすすめです!

 

《夜の部の演目》『松浦の太鼓』『鎌倉三代記』『顔見世季花姿繪』

夜の部は、まず『松浦の太鼓』。

こちらは、有名な「忠臣蔵のお話」のサイドストーリーのようなお芝居です。忠臣蔵といえば、主君の仇を討つために敵の屋敷に討ち入った四十七人の忠義な侍のお話。この作品の主人公は、その四十七士をひそかに応援するお殿様・松浦鎮信。お殿様が住むお屋敷のお隣は、なんと、四十七士の仇である吉良上野介のお屋敷です。松浦のお殿様は、討ち入りをする日を今か今かと、隣の家から伺っているのです。このお殿様がとても人間味あふれるキャラで魅力たっぷりなんですが、今回この役を演じるのは、片岡仁左衛門さん!格好良さの中に愛嬌がにじむ、素敵なお殿様になること間違いなし!


そして2つめは、『鎌倉三代記』。

「鎌倉」とあるように、設定は鎌倉時代・・・なんですが、鎌倉時代の設定を借りて、実は豊臣と徳川の対立を描いたお芝居です。ちょっとややこしいです。江戸時代は、徳川幕府にかかわるようなお話をそのまま芝居にすることは禁止されていたので、登場人物の名前を変えて上演していたのですが、観客は、暗黙の了解として、これは豊臣と徳川の話だなとわかって観ていたようです。

三浦之助義村という若い武将と、その許嫁の時姫というお姫様が出てきます。時姫は、三浦之助の敵方にあたる北条時政の娘という設定で、恋人と父親との板挟みで苦悩します。物語も結構ややこしくて、突然謎の人物が出てきたと思ったらスパイのような動きをしていたりします。初心者には難しく感じる部類の演目かなと思いますが、典型的な歌舞伎のお姫様や、若くて美しい侍や、女方のおばあさんの役や、強そうな武将など・・・歌舞伎の典型的なキャラクター揃い踏みで重厚なお芝居が展開されるので、歌舞伎を観たぞというどっしりとした満足感を味わえると思います!

☆歌舞伎好き社員・藤之森のトークでも、『鎌倉三代記』をおすすめしています。こちらもぜひチェックしてみてください。


そして、最後が『顔見世季花姿繪』。

『春調娘七種』『三社祭』『教草吉原雀』という3つの踊りの演目が、休憩なしに次々と披露されます。ひとつひとつは短い舞踊作品ですが、「三者三様」といった感じで、それぞれ別々の魅力を味わえる三作品になっています。
女方の美しい舞姿にうっとりするもよし、躍動感あふれる激しい踊りに興奮するもよし、それぞれのお好みのポイントを見つけるのも楽しいと思います!

 

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以上、11月歌舞伎座演目のざっくり紹介でした。皆様の「歌舞伎はじめ」に、少しでも参考になりますように!(編集A)

 


★歌舞伎座の11月公演情報はこちらから↓↓↓

 

 

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