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【はじめてガイド】歌舞伎用語解説②「女方」
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【はじめてガイド】歌舞伎用語解説②「女方」

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歌舞伎の舞台上には女優がいません。
女性のキャラクターもすべて男性の俳優が演じています。

男性が演じる女性の役が、「女方(おんながた)」です。
(ちなみに、男性役のことは「立役(たちやく)」と呼びます)

歌舞伎は、江戸時代初めの1603年に、出雲の阿国という踊り子が京都で始めた「かぶき踊り」が起源と言われています。この阿国の踊りは爆発的な人気を博したそうで、彼女の「かぶき踊り」をマネをする遊女や女芸人たちもあらわれます。そしてこの女性たちが演じる「女歌舞伎」は、京都だけでなく江戸や地方など全国各地で大流行に…!

しかし、流行りすぎてしまったためか、「女歌舞伎」には風紀を乱す要素があるということで、江戸幕府は女性による歌舞伎を禁止!そのため、女性が舞台に立てなくなり、女性の役も男性が演じる女方が生まれることになったのです。

出雲の阿国(イメージ)

男性が女性を演じるわけなので、女性らしく見せるためには色々な工夫が必要です。
基本的な女方の姿勢をちょっとご説明しますと・・・
まず、骨格を小さく、また女性らしく丸く見せるために、背中の肩甲骨を下げて意図的に「なで肩」を作ります。腰を少し落として、中腰の姿勢になり、両膝に隙間がないようにくっつけて内股にします。

これが基本姿勢だそうですが、やってみると結構きつい姿勢です。美しく見せるために、このきつい姿勢も涼しい顔でやらないといけません。

手の指先はピーンと揃えてまっすぐに伸ばし、動作も直線的ではなく、丸みを帯びた曲線的な動きを取り入れたり、歴代の女方俳優たちが創意工夫をしながら磨き上げた芸が、今現在の女方の形になっています。

歌舞伎と逆に、男性が舞台に立たずに女性が男役を演じる芸能といえば「宝塚歌劇」がありますね。
宝塚の男役は、男性らしい格好よさを追求し、ある意味、現実を超えた「理想の男性像」を創り出しているかと思います。歌舞伎の女方も、現実の女性のマネをしているわけではなく、「女方」という練り上げられた芸の形、美しさや女性らしさを追求した結果の芸なのです。

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