【はじめてガイド】歌舞伎用語解説③「見得」
歌舞伎のイメージというと・・・
手を前に突きだして「イヨ~っ!」というようなポーズを思い浮かべる方もいるかもしれません。
実際には俳優が「イヨ~っ!」と声を出したりはしないのですが、「見得」というのは印象的な形で止まる、歌舞伎の演技の手法のひとつです☝
「見得」をするのはなぜか…?
見得をして動きをピタッと止めることで、お客さまの注目を一気に惹きつけます。
映画やドラマなどの映像作品だと、「注目してほしい」というところだけ「クローズアップ」して映したりしますが、歌舞伎の見得はそれと同じように、観る側の意識を集中させて印象づける効果があるというわけです。
キャラクターごとに「見得」の仕方は変わる
豪快なキャラクターは見得をする前に、足をばーんと踏み出したり、首を大きく回したり、動きも大きく決まります。
それに対して、女形の見得は、首を少しだけクイッと動かすような表現方法だったりと、見得の決まり方もさまざまです。
「見得」の瞬間に鳴っているあの音♪
見得が決まるときには、だいたい「バッタリ」という木を打ちつける「ツケ」の音が入って、俳優の演技を盛り上げてくれます💥
見得をする瞬間というのは、その登場人物の感情が高まった瞬間ですので、お客様の気持ちも一緒に高まるような演出効果となっているんですね。
気持ちが高まったら、ぜひ、拍手や掛け声などで客席側からも盛り上げてください👏