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刀が舞い踊る刀剣乱舞? --歌舞伎「義経千本桜 小金吾討死」と映画「雄呂血」

今回は解説者の齋藤智子さんがご担当。映画にも造詣の深い齋藤さんが歌舞伎ファンにお勧めしたい、歌舞伎に縁の深い映画をご紹介します。歌舞伎と映画の意外なつながりとは…?

***

文:齋藤智子

歌舞伎は、時代劇の母

実を言いますと、わたくし歌舞伎も好きですが、映画もかなり好きです。なんといっても、淀川長治さんの映画解説が大好きでした。昭和の往時、「日曜洋画劇場」という番組のはじめと終わりにお出ましになり、(時には)本編よりも面白い映画解説をなさる方でした。淀川さんは歌舞伎や文楽にも造詣が深く、六世歌右衛門丈とキャッキャッウフフと楽しそうに対談している御本など、家宝にさせていただいております。

歌舞伎と映画は、ライバルのようでいて肉親のようでもある間柄です。歌舞伎400年の歴史に対して、映画はわずかに130年。映画黎明期は、役者も、物語も、表現も、音楽も、そのほとんどが歌舞伎を手本にしていました。「時代劇映画の母は歌舞伎である」と断言する人もいますからね。ということで、今回は、主人公の刀が舞い踊る歌舞伎に縁の深い映画をご紹介しつつ、ちょっとだけ刀剣乱舞についても思いを巡らせてみます。

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附けが響くチャンバラ映画「雄呂血」

まず歌舞伎の立廻りは、所作事とも呼ばれますね。立廻りは「絵のように見目がよい舞踊」のひとつという考え方です。物語上は人ひとり死んでいるのに、見た目が美しかったり格好よかったりするので、つい、うっとりしてしまう。附け打ちさんのバタバタも場を盛り上げるので、理屈を超えてアゲアゲになります。チャンバラ映画が「血湧き肉踊る」と形容されるのに対して、歌舞伎の立廻りは「うっとりアゲアゲ」といった感じでしょうか。

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